ソーシャルレンディングは投資手法の一種です。簡単に言えば、個人や企業が、個人や企業にお金を貸して、利子をつけて返してもらうというものです。日本でも2008年あたりからソーシャルレンディング業者が多くなってきており、参加する投資家が増加しています。
ただ、ソーシャルレンディングは危ないから避けるべきという声が多くなってきていることも確かです。結論から言いますと、投資である以上全くのノーリスクという事はもちろんありませんが、極端に危険性が高いわけではありません。
この記事では、ソーシャルレンディングならではのリスクや、そのリスクを下げる方法などに関してEGPA編集部がお伝えしていきます。また、クラウドバンクをはじめとする安全性の高いソーシャルレンディング業者の紹介もしますので参考にしていただければ幸いです。
目次
ソーシャルレンディングは危ない?
ソーシャルレンディングは、融資タイプのクラウドファンディングです。投資を行うと利子がつき、その利子分が投資家の利益となります。もともとヨーロッパやアメリカで人気でしたが、近年では日本でもソーシャルレンディングに関わる投資家が増えています。
ですが、そんなソーシャルレンディングにもデメリットがあります。それは主に、延滞の危険性や、貸し倒れのリスクがあるということです。では、ソーシャルレンディングにおける延滞、貸し倒れとはどのような状態のことを指しているのでしょうか。
ところで、大前提としてソーシャルレンディングを含む投資は、投資金額が大きいほど危険性が高くなります。ですが、このリスクは投資家の責任によって高くなるものですから、ソーシャルレンディング自体に問題があって発生する危険性であるとは言い難いです。
そのため、ここでは延滞や貸し倒れなど、ソーシャルレンディング特有のリスクに絞って解説していきます。
貸し倒れの危険性がある
融資タイプのクラウドファンディングですから、貸し倒れ(デフォルトとも言います)のリスクがついてまわります。投資をした企業が、倒産などを原因として返済不能状態に陥れば、投資家にお金が戻ってこなくなる恐れがあるのです。
簡単に言い換えるならば、お金を貸したのに返してくれないため大きな損失が発生するということになります。
どのファンドをチョイスした場合でも、貸し倒れのリスクが完全に消えることはありません。ですが、貸し倒れのリスクが低いファンドはあるので、それを選んで危険性を下げましょう。
延滞のリスクもある
ここでいう延滞とは、企業が行う返済が返済日から遅れることを指します。ソーシャルレンディングにおいては事前に返済日が定まりますから、いつか返せばそれで許されるという類のものではありません。
そして企業の成績が悪くなったり、借り換えが不可能になったりすることが、延滞の主な原因です。
ただし、延滞が発生してからあまり日数が経過しないうちに返済が行われれば基本的にあまり問題ありません。
ただ、最終的に返済が果たされなかったり貸し倒れになったりする場合ももちろんありますから、ファンドの選択は非常に重要であると言えます。
貸し倒れや延滞のリスクを知らないままソーシャルレンディングを始めてしまうのは非常に危ないことです。
ちなみにクラウドバンクは担保つきファンドであり、原本回収率100%・貸し倒れ発生数ゼロです。安全性が高いですから検討してみてはいかがでしょうか。
※ここでは延滞という表現を使いましたが、期間延長や遅延などの名称を使っている業者もあります。ただ、もちろん意味は同じです。
ソーシャルレンディングの危険を回避する方法
ソーシャルレンディングは危ないと言われがちですが、以下の点を意識してファンドを選ぶとリスクを下げることができます。
- 担保や保証に注目する
- 極端な利回りを掲げていないか確認する
- 運用期間が長すぎるファンドは避ける
では、それぞれの要素に関して解説していきましょう。特に初心者の場合は利回りについての失敗をしてしまいがちですから気をつけてください。
担保や保証がついているファンドに投資する
保証や担保がついているソーシャルレンディングのファンドが多く存在しています。担保の種類としては不動産が多いです。不動産は価値が激しく動くことがあまりありませんから、リスクを下げつつ投資できると言えます。
ただ、ファンドの中には融資先の企業の株式を担保にしているものもありますから、何を担保としているのかをきちんとチェックしなければなりません。
担保が設定されていないファンドよりも危ないということはもちろんありませんが、株式に関しては暴落してしまえば担保としての役割を果たせなくなることでしょう。
また、投資先の企業に、他の企業が連帯保証人としてついているファンドも少なくありません。この場合も信用性の高い企業が連帯保証人になっているのであれば、リスクが低いと言えます。
ですが連帯保証人となっている企業が不安定なのであれば、危ないと表現せざるを得ません。ですから、連帯保証を担当している企業をきちんと確認しなければなりません。
平均的な利回りのファンドに投資する
ソーシャルレンディングの期待利回りは通常3~10%程度です。期待利回りがこの範囲に入るファンドを選べば危険性を下げることができます。投資家によってはソーシャルレンディングの利回りは5%あれば十分と語る人もいるくらいです。
ただ、10%を超える利回りをアピールしているファンドもあり、つい選びたくなるかもしれません。ですが、見返りが大きいということは、それだけ危ないという事でもあります。言わばハイリスクハイリターンなのです。
※ソーシャルレンディングに限らず、投資というものは基本的にリターンを上げようとすればリスクも上がります。投資初心者の皆さんは覚えておきましょう。
特に投資ビギナーの場合は利回りにばかり注目しがちですが、安定して稼ぎ続けるためにもリスクの低さを優先してファンドを選ぶことをおすすめします。ファンドの情報を丁寧にチェックして、トータルで判断しましょう。
運用期間が比較的短いファンドに投資する
ソーシャルレンディングの運用期間は一律ではありません。ファンド次第で違います。ただ、3~12か月くらいのファンドが多いことは確かです。
運用期間が長期であるほど利益が大きくなりやすいですが、ソーシャルレンディングは途中解約ができません。一回投資したら後戻りはできないのです。
そしてもちろん、運用期間が長期であればあるほど延滞や貸し倒れの危険性が高くなってしまいます。投資する段階では問題がなさそうに見えても、徐々に業績が悪くなっていくということもあり得ます。
ですから、特に運用期間が長期のファンドをチョイスしたい場合は、ファンドの内容、担保の有無や種類、投資先の企業の情報などを丁寧にチェックしてください。そして投資を行うか否か決めましょう。
もしくは最初から運用期間が比較的短いファンドのみを選ぶことをおすすめします(もちろんこの場合も各情報を調べるべきではありますが)。
また、運用期間が短いほうが早く結果が分かりモチベーションが上がりますし、経験を積みやすいと言えます。そのためソーシャルレンディング初挑戦の人にも、運用期間が短期のファンドをおすすめします。
さて、クラウドバンクには運用期間2か月の案件がたくさんありますし、担保も設定されています。実績も十分ですので検討してみてはいかがでしょうか。口座開設は無料でできます。
ソーシャルレンディングで貸し倒れがおこる事例
続いてはソーシャルレンディングにおいて貸し倒れが生じやすいケースについて見ていきましょう。分かりやすく言えば、どのようなファンドが危ないのかということです。
- 担保がない
- 担保の質が低い
- 企業が担保の査定を行っている
担保そのものに関してはきちんと確認する人が多いですが、それがどのように査定されているのかについては軽視している方が少なくない印象があります。
担保がついていない場合
担保が設定されているファンドが大半です。もしも貸し倒れが発生してしまっても、担保によりある程度カバーすることができます。
ですが担保のないファンドに関しては、企業の業績が悪くなるなどすれば貸し倒れや延滞が発生する恐れがあります。
ですから、ソーシャルレンディングでは保証や担保がついているファンドをチョイスしましょう。これはほぼ必須と言ってもいいくらいです。
換金性の低い担保が設定されている場合
先ほども少し触れましたが、ソーシャルレンディングにおけるファンドについている担保には色々あります。特に不動産は価値が変動しにくいですから担保として優秀です。
ですが、投資先の企業の事業権や債権など、換金しにくいものは担保として優秀ではありません。これらの担保に関しては、売却までに長い日数を要する傾向にあり、売却が完了するまでに担保の価値が落ちる恐れがあります。
また、機器や設備を担保としているファンドもありますが、なかなか買い手を確保できない可能性があるため推奨できません。
分かりやすく言うと、ファンドが設定する担保にも良し悪しがあり、質の低い担保の場合は危ないということです。
ちなみに保証や担保がついていない、もしくは担保の質が低い案件の中には、利回りが高い(10%超えなど)ものが少なくありません。ですが、やはりリスクとリターンが釣り合っていない印象があります。特に初心者の場合、あえて危ない橋を渡る意味はありません。
会社独自で担保の査定を行っている場合
ファンドが設定している担保は、ソーシャルレンディング仲介企業や第三者組織の査定で定まるケースが大半です。しかし、その査定を企業が独自に行っているケースもあります。この場合、やはり評価額が高めになってしまう可能性があります。
分かりやすく言えば、外部の査定であれば完全にフェアだが、自社が査定するとどうしても甘くなりやすく投資家にとっては危ないということです。
そして貸し倒れが発生して担保を売ることになったとき、売却価格が査定価格に比べて著しく落ちてしまえば、配当金額も当然下がりますから気をつけなくてはなりません。
ちなみにクラウドバンクの場合、ファンドには換金性に優れた担保がついていますし、その担保の査定は外部組織が行っています。少額投資もできますので、興味がある方は口座を作ってみてはいかがでしょうか。
【危険性が低い】おすすめソーシャルレンディング
それでは安全性の高い、つまり貸し倒れの危険性が低く、実績が豊富なソーシャルレンディングを挙げていきます。また、1万円以下から始められるサービスだけを集めましたから、少額からスタートしたい人にもおすすめします。
具体的にはバンカーズ、クラウドバンク、FUNDS、SAMURAIFUNDです。これらを利用すれば、ソーシャルレンディングは危ないと過剰に恐れることはなくなるはずです。
最初に言ってしまいますが、この中で最も推奨するのはクラウドバンクです。まずはこちらの口座から作成してみてはいかがでしょうか。
クラウドバンク
- 運営:日本クラウド証券株式会社
- サービス開始:2013年
- 投資期間:2か月から
- 下限金額:1万円
- 期待利回り:6.80%
- 累積募集金額:1500億円以上
運営は日本クラウド証券会社です。融資原本回収率100%、累積募集額1500億円以上となっています。また、想定利回りも平均的ですから、低リスクで運用を続けることができます。
そしてファンドごとに担保を設定していますから、仮に返済不可能になった場合でも担保を売ることで返済されます。そのため融資原本回収率100%を維持できているのです。
1万円からファンドに投資することが叶い、運用期間も2か月からとなっていますから始めるハードルが低いです。
また、審査・与信審査も丁寧に行われますから、投資家にとっての安心感が強いと言えるでしょう(与信審査とは、返済能力などをはじめとする信頼性を図る審査のことです)。
本記事で挙げているソーシャルレンディング業者はどれも優秀ですが、まずはこのクラウドバンクを利用してみてはいかがでしょうか。そして慣れてきたら他のサービスの利用も検討してみましょう(もちろんクラウドバンク一本でも良いでしょう)。
バンカーズ
- 運営:株式会社バンカーズ
- サービス開始:2020年12月
- 投資期間:2か月から
- 下限金額:1万円
- 期待利回り:1.86%~4%
- 累積募集金額:14億円以上
まだまだルーキーと言えるソーシャルレンディング業者です。そのため危ないように思えるかもしれませんが、累積募集金額が14億円を突破していますから信頼性は高いと言えます。
また、バンカーズ自体が融資金の一部分を出資するというやり方を導入しています。ちなみにこの手法のことをセイムボート出資式と言います。
セイムボート出資式の構造上、延滞や貸し倒れが発生したときに、バンカーズそのものも金銭的なダメージを受けることになります。ですから、案件をかなり厳選します。そのため、低リスクの案件が大半となっています。
そしてバンカーズには、証券企業や銀行などで働いていたことのある優れた人材がたくさん集まっています。総合的に見てリスクの低いソーシャルレンディング業者であると言えるでしょう。
FUNDS
- 運営:ファンズ株式会社
- サービス開始:2019年
- 投資期間:12か月から
- 下限金額:1円
- 期待利回り:2.08%
- 累積募集金額:110億円以上
期待利回りはお世辞にも高いとは言えません。しかし、1円からソーシャルレンディングをスタートできるというメリットがあります。また、投資手数料は0円です。
近年少額投資が人気になっていますがFUNDSはその最たるものでしょう。もちろん1万円などから投資をスタートすることも可能です。
審査はFUNDSの専門チームが厳しく行います。そして審査をクリアした会社のファンドだけが募集にかけられますから、投資家としては非常に安心感が強いです。
そして、ファンドは将来性を認められたベンチャーや有名会社のみですし、投資先の情報はファンド情報によってくまなくチェックすることが可能となっています。これはユーザーにとってかなりありがたい仕組みであると言えるでしょう。
※少額投資は始めやすく、とても魅力的なものです。ただ、投資金額が少ないですから利益も当然少なくなります。ですから本格的に稼ぎたい人は、徐々に投資金額を増やしていきましょう。特に1円投資は、投資に慣れるためのものと割り切って行うべきです。
SAMURAI FUND
- 運営:SAMURAI証券株式会社
- サービス開始:2002年
- 投資期間:1~14か月
- 下限金額:1万円
- 期待利回り:4~7%
- 累積募集金額:51億円以上
サービスが始まったのが2002年であり、運営歴が長いソーシャルレンディング業者であると言えます。
もちろん保証が設定されているファンドのみですから、貸し倒れや延滞が発生してしまっても大丈夫です。また、完了しているファンドや運用中のファンドの中で、貸し倒れや延滞が生じているものは一つも存在しません。
そして、仮想通貨マイニングファンドやスリランカ預金ファンドなど、他のソーシャルレンディング業者があまり扱っていないファンドがたくさんあります。ですからソーシャルレンディングに慣れてきて、投資範囲を広げたくなってきた人にもおすすめです。
それから、1万円から投資可能ですから、少額投資をしたい投資ビギナーの皆さんにとっても利用しやすいサービスであると言えるでしょう。
ソーシャルレンディングは危ない?まとめ
ソーシャルレンディングは投資ですから、どれほどファンドを厳選しても延滞や貸し倒れのリスクから完全に逃れることはできません。
ですが、今回挙げたような安全性の高いソーシャルレンディング業者を利用すればリスクを下げることができます。
ソーシャルレンディングは非常に危ないからやめたほうがいいと語る人もいますが、それは言いすぎです。質の高い担保が設定された案件をチョイスしつつ、まずは少額投資から始めてみてはいかがでしょうか。